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艨艟ノ棲処 BLOG(続)

もうどうのすみかBLOG版(続)。ハヤブサとKDXで暮らす日々の綴方。 それから蟲と飛行機と

   

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金沢旅行(その5)-細尾峠、天生峠、楢峠とR471

2020年7月27日(続き)

304号を南下、五箇山トンネル手前で右側、旧道へ入る。その名も人喰谷!路面はとりあえず舗装しているけど、狭いし落石ゴロゴロだし片側崖だし。で、あまり写真は無い。だいたいこんな感じの道と風景である。


で、いきなり峠に到達。細尾トンネル入り口。


右にはおいしそうなダートがあるけど、今日はスイフトなので我慢。次回、この辺にあるはずの郵便交換所の遺構探索と合わせてとっておこう。


この後再び304号に出てから156号と合流、さらに南下を続ける。
途中で見つけた、156号旧道(廃道)にかかっていた橋。位置はこの辺(36.31218, 136.89512)。橋の前後は直角カーブで川沿いに新道と短い距離でつながっている。橋そのものはしっかりしているが、バリケードがあり車両は通れない。

さて、もう一度本題に戻る。このゲートは今回の調査目的の一つ、水無湖へと続く牛首林道の白川村側のゲートである。ゲートの 状況だけ確かめて、走破は後日。どのみち、スイフトでは無理なはずだし、その時間も今日は無い。


この後は350号を東進、天生峠を越える。雨が激しく降ってきたので車中から撮影。未だ雪が残っている(7月!)


山の上ということもあってか、雨が激しい。天生峠を越えたら飛騨河合から471号を北上する。目的地は、471号と県道34号の合流点。しかし、道は狭く荒れている。おっかなびっくり走っているのだが、意外と交通量は多く、対向車が来たり追い越されたり。ゆっくり写真を撮っている暇も無い。


お地蔵様が出てきたので、ここが楢峠だろうか。雨が激し過ぎて窓を開けられない。目礼して通り過ぎる。


到着、県道34号との分岐点。ここの状態を確かめに来たのだ。通行止めの看板は出ているが、強固なゲートがあるわけではない。


その先は、荒れている。ひょっとしたら、すぐに廃道化しているかもしれない。ほんの数年前まで、この先数キロのところにキャンプ場があったとは思えない状態だ。


今日は、この先へは行かない。後日、KDXでの挑戦の楽しみに、とっておく。

ここでUターンして、41号経由で帰宅。遅めの夕飯、といった時間には帰り着いた。

初めての車の旅だったが、体力の消耗が少ないのと天候に左右されないのはやはり強みだ。後は燃費だが、燃費の良いハヤブサ+宿、よりもスイフトで車中泊、の方がトータルでは安い。さてさてこの先、スイフトが主力になっていくのだろうか?


(終わり)
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金沢旅行(その4)-ブナオ峠

2020年7月27日(続き)

金沢市内を離れ、この旅最大の難所、ブナオ峠へ向かう。
市内からは県道10号を南下、刀利(とうり)ダムに到達したら今度は県道54号をひたすら南下、スイフトでは抜けられないことが分かっている(たぶん)ので、来年以降、KDXでチャレンジするための下見である。

途中にあった看板が、いやが上にも気持ちを盛り上げてくれる(笑)


刀根ダムへ下り始める前にあった一軒家。集落があってここだけ残った、のではなくそもそも一軒家っぽい。買い物すらままならないと思うのだが、どうやって暮らしていたんだろう?(帰ってから地図を見たら、2020年現在で2軒あるらしい)


だいぶ端折って(だって、道、狭いんだもん)、刀利ダムの天端を越えて、刀利隧道の北側。車幅は1.5車線くらい、短いし、対向車が来なければ問題なし。


隧道を抜けてしばらく行った、刀利ダム親水公園にあった施設。観光用だろうが、使われなくなってまだ日が浅いのか、廃の雰囲気はまだ出ていない。


施設を過ぎてほどなく行くとゲート出現。開いてはいるけど、「通行止」の文字にアドレナリンが出始める。さて、どこまで行けるか? ちなみに、このゲートが閉まっていると、KDXでも厳しい。


二つ目の隧道、滝谷隧道の出現。こっちは完全に1車線の幅しかない。向こう側も見通せない?対向車進入中は赤灯が回るらしい。


さらに南下。またしてもバリケード現る。大したバリケードではない(しかも片側フリー)が、だんだんといやらしさが漂ってくる。


だいぶヤバくなってきたが、道はまだここが県道54号であることを主張している。


ついにチェーン出現!ここまでか!?と思ったが、この直進は林道奥孫線、というらしい。


本線は左側。しかし、どう見ても本線の方が細い。かつ、明らかに廃道のオーラを漂わせている。ちにみに概ねここ。(36.42832, 136.80442)


ここらはまだまだ余裕(笑)

この辺で胸騒ぎがしてくる。



これはいけない、これ以上は進めない。だが既にだいぶ来ているのでバックするのも難しい。意を決してもうちょっとだけ。 


離合ヶ所が現れた。これ幸いとばかりに数度切り返し、Uターン。道幅はギリギリ2車線だが、こういう時に車が小さいことは正義である。スイフトの寸法は軽自動車と変わらない。辛くも脱出、といったところだ。位置はだぶんこの辺まで来ていると思う(36.4237, 136.81254)。ここから奥は、KDXで来た時の楽しみにとっておこう。


帰りがけに見つけた福光中学校、太美山小学校の中河内分校の碑。位置はだいたいこの辺り(36.42978, 136.80303)、えらい山奥である。昭和45年閉校、そうか、大阪万博の年か。

やっとこさっとこ刀利ダム近くまで戻って来たら、何やら路肩でゴソゴソ動くものが。車を停めてじっと見てると、アナグマだ。土を掘り返して何かを食べていた。夜行性なので、昼間に出てくるのは珍しいらしい。ちなみ肉は美味、と食べた人が言っていた。



刀利ダムからは県道10号を東へ、立野の集落を抜けていく。集落にあった、いい感じの土蔵。ここはバスの転回場だったらしく、写真を撮っていたらバスがやってきた。何も言われなかったけどね。


この後、国道304へ出て南下、細尾峠へ寄り道するのだが、その話は次回。304号をさらに下って、ここは砺波市西赤尾町の、県道54号との合流点。左右までガッチリ固めたゲートがある。幸運にもブナオ峠を越えてやってきても、ここで追い返され、再び廃道同然の道10数キロ、戻らなくてはいけない訳だ。ただ、グーグルマップを見ると、ここからブナオ峠まではストリートビューが入っているのでゲートが開くこともあるのかもしれない。



さて、次回がたぶん最終回?(続く)

金沢旅行(その3)-室生犀星記念館

2020年7月27日

旅の朝は早い、かと思いきやそうでもない。普段と同じくらいの時間に起床である。いつもと同じくらいの時間に寝てるので当たり前か。


今更ながら気づいたのだが、横はともかくフロントガラスはサンシェードでよいのでマスクが欲しいな。寝姿が丸見えは、あまりよろしくない。あと、むやみに窓を開けることもできないので、小型でよいので扇風機も欲しい。

昨夜のうちに買っておいたパンをもそもそ食べて朝食を終えて、ぼちぼちゆっくりと走り出す。今日は金沢市内の室生犀星記念館へ行くつもりだが、開館までにはまだ時間があるので、その前に一仕事。

小松空港への道すがらに見つけた謎の物体である。掩体壕にしては間口が小さいし形も変なので何かと思ったのだが、帰ってから調べると発電室らしい。(小松空港は旧海軍の航空基地なので、こういったものが残っている)


どうやらここは隣にあるレンタカー屋の敷地らしく、中(入れない)にあったのは、スタッドレスタイヤの山。冬季には履き替えて出すのだろう。


この後、早朝の一発目に加賀中央公園へ行ったのだが、お目当ての物件は無くなっていたので紹介は割愛。そろそろいい時間になって来たので室生犀星を目指す。

室生犀星記念館。昨日の泉鏡花記念館とはうって変わってモダンな建物である。

室生犀星について詳しくは述べないが、「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という詩と、映画にもなった小説「蜜のあはれ」が有名である。加えて、「靴下」なんて泣ける、滂沱の涙が溢れるのである。以下、靴下を引用してみる。

毛糸にて編める靴下をもはかせ
好めるおもちやをも入れ
あみがさ、わらぢのたぐひをもをさめ
石をもてひつぎを打ち
かくて野に出でゆかしめぬ。

おのれ父たるゆゑに
野辺の送りをすべきものにあらずと
われひとり留まり
庭などながめあるほどに
耐へがたくなり
煙草を噛みしめて泣きけり。


犀星も興味があれば読んでみては如何、と言いたいが斯くの如く文語体旧仮名遣ひなので(これは鏡花も同じ)今となっては読みにくいかもしれない。

館内の写真は、例によって無い。ただ、お土産にTシャツとだいぶ悩んだ末、蜜のあはれのクリアファイルを買った。でも今でも、Tシャツは欲しいので、次回行ったら買ってこようと思う。


さて、そろそろいい時間なので昼食である。ようやく昨日からの課題、金沢カレーのお出ましである。このネチネチドロドロのルーが、時々食べたくなるので不思議なものである。


昼食を食べたらようやく金沢市内を離れる。さて、次回がいよいよこの旅の山場である。君は、生きのびることができるか!?(そこまで大げさでもないけどね)(続く)

金沢旅行(その2)-日本自動車博物館、四高記念館と泉鏡花

2020年7月26日(続き)

こまつの杜の後は、日本自動車博物館へ向かう。


この3階建てにそれぞれ中二階中三階がついていて、その端から端まで自動車がびっしり。もうもう、お腹いっぱい、消化不良(笑)。好きな人がじっくり見てると、2日はかかるんじゃないかな?今回はそこまでの時間は無いので、興味を惹いたものだけをチラ見。


これ、いきなり何のことか分からないと思うけど、UNIMOGのサス。バネとダンパー(右側)が同軸になっていないとは、どういうことだ?ちなみに、これは前輪。後輪側は普通の板バネだった。


日本初(世界初?)のくろがね四起。こんな車があったことはまるで知らなかったのだが、なかなかにかっこいい。ただし展示はお立ち台状態になっていて、ディテイルは見えなくて残念。詳しくは下の看板でどうぞ。
大好きな日産チェリー。思えばこの頃から、ハッチバックが好きだった。


後部の丸窓がかっこいい、ダイハツシャレード。


マツダR360クーペはいつ見てもいい。


他にも延々と展示は続くのだが、とてもじゃないが紹介しきれる量じゃないし、それほど詳しい訳でもない(好きだけど)ので、興味があれば博物館へ行ってみることをお勧めする。

この後、金沢市内観光と思っていたのだが、ちょいと情報を得たので寄り道。粟津公園。お目当てはエアロコマンダー。昭和57年頃まで中日新聞が使っていた機体らしい。雨ざらしなので保存状態はあまりよくないけど、自由に出入りできる割には、コックピット計器の欠損があまり見られないのはうれしいところ。


さて、だんだんと時間も押してきたので急ぐ。昼食は適当に済ませて、金沢市内へ。
まずは四高記念館。金沢市内にあった、旧制第四高等学校である。レンガが綺麗だけど、たぶん補修済み。

当時の旧姓高校生はだいたいこんな感じ。

ストームは青春の発露だ!(酒飲んで高歌放吟、褌一つで練り歩く、とでも云うとわかるかな?)


ここまできて、かなり時間が無くなって来た。次の目的地、泉鏡花記念館までダッシュ!

泉鏡花は高野聖その他で有名な小説家で、好きな作家でもある。館内は撮影禁止なので写真はこれしかない。
 

ようやく時間縛りがなくなったので、街中の駐車場まではゆっくりと歩く。(実は中心部の有料駐車場に車を停めて、ここまで歩いてきたのだが、記念館に専用の駐車場があってがっかり)

途中、金沢城内を横ぎる。出たところの門の味がなかなか。


さて、季節は夏(突然だなw)。汗もかいたので一風呂浴びてから寝たい。どこかよい温泉は無いかと観光案内で尋ねたら、湯湧温泉というところに白鷺の湯という日帰り温泉があるという。市内からは小一時間、ちょうどいいくらいの時間なので行くことにしたのだが・・・。

ここは、どこだ?(笑)どうやら途中で道を間違えたらしい。細い県道の、廃村(ではなかったが)みたいな集落に迷い込んでしまった。

なんやかんやでだいぶ遠回りをしてしまった(山一つ向こうだった)が、温泉に到着。いいお湯でした。


このあと、夕飯は簡単に松屋のカレーにしたのだが、後で気づいた。金沢まで来たのだから、金沢カレーを食べなきゃ!明日、忘れないようにしよう。


で、この夜の宿は某道の駅でした。おやすみなさい。

金沢旅行(その1)-石川県立航空プラザ(と、こまつの杜)

7月末の1週間、例年我が社は夏休みである。特に今年は単身赴任中でもあり、物理的に自由が効く。普通ならバイクでキャンプツーリングだが、残念ながら梅雨が明けない。で、バイクは諦めて、前々からやってみたかった車中泊の旅に挑戦してみることにした。相棒はもちろん、7式スイフトである。

さて、となると行先である。諸々の都合から旅程は1泊2日、適切な距離でそこそこ見るところがあって、ということでマル秘メモ「物見遊山」(笑)から金沢方面を選択。出かけることにした。

2020年7月26日
深夜から早朝に変わる頃、自宅を出発。交通量のごく少ない山道を走り、8時半頃に小松空港北側にある石川県立航空プラザに到着。
事前の調べでは開館8時半だったのでそれに合わせて来たのだが、実際には9時開場。しかたがない(訳でもない)ので、外に置いてあったKM-2とHSS-2Bを見学。


時間になったので入場。展示内容の全体は公式HPに任せるとして、以下、物珍しい機体だけをかいつまんで紹介する。
まずはピラタス ターボポーター。スイスのピラタス社製、南極観測のために使用されていた機体である。

白一面の南極でも目立つように機体塗装は赤、タイヤの下に見える白い板はスキーである。極地ならではの装備といったところか。主翼下面には増槽タンクも搭載している。

低速でもあるし、STOL機でもあるので、古典的な比較的厚めの翼型を使っている。厚比15%近いのではないか?このような翼単の処理では誘導抗力がさぞや大きいだろうと思うが、そんなことは気にしてもしょうがないのだろう。前方へ向かって突き出している、先端が白く塗られた棒は、エルロンのバランスホーンである。


XF-2のモックアップ。航空機は、モックアップと称して実物大の木型模型を製作し、各部の配置、操作性、視界などを確認するのである。XF-2 "A"のモックアップは浜松基地の広報館に機体全体のものが展示してある(確か)が、ここにあるのは "A"型(単座)との違いである機首部分のみ制作された  "B"型(複座)である。


さて。この航空プラザで最もユニークな展示であると思うのが、このドルニエ Do28 である。高翼、しかも左右を完全に一直線とするため、キャビンから持ち上げている。加えて、エンジンは胴体下部の下翼の先端に搭載している。意図的に一葉半とし、STOL、それも並々ならぬ短距離を狙っているのが見てとれる。
主翼前縁はフルスパンに渡ってスロット。主翼自体をキャビンから持ち上げているので、完全に左右一体となっている。キャビン上部でのスロットは、他部位ほどは効いていないのだろうが、STOLに対する執念がうかがえる。


後縁もフルスパンに渡って、エルロンにまで!スロット!!。エルロンは内外二分割、となっている。フラッペロンとしても使っているのだろう。

さて、あとは比較的物珍しいものを。
まずは、先頃用途廃止となった政府専用機ボーイング747の貴賓室。

こちらはX-2先進技術実証機(通称「心神」)の模型。

これは、旧海軍の爆撃機 銀河の翼端実物なのだが、マネキンがかぶっているのは何故か陸軍の飛行帽。もう少し気を使って欲しい。

航空プラザは2時間たっぷり見て、次はこまつの杜へ移動。小松市にはコマツの工場とちょっとした博物館があるのだ。
これは、こまつの杜に展示してある世界最大?のダンプ、930E。車体重量200トン!積載量300トン!!燃料の入っていないジャンボジェットなら楽勝で運べるレベル。

ここで、大間違いに気づいた。この日、博物館の方は定休日だったのだ。だから下調べはきちんとしろとあれほど・・・。後の祭り。

さてこの後は日本自動車博物館へ向かったのだが、長くなって来たのでまた次回。



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