2020年7月27日
旅の朝は早い、かと思いきやそうでもない。普段と同じくらいの時間に起床である。いつもと同じくらいの時間に寝てるので当たり前か。
今更ながら気づいたのだが、横はともかくフロントガラスはサンシェードでよいのでマスクが欲しいな。寝姿が丸見えは、あまりよろしくない。あと、むやみに窓を開けることもできないので、小型でよいので扇風機も欲しい。
昨夜のうちに買っておいたパンをもそもそ食べて朝食を終えて、ぼちぼちゆっくりと走り出す。今日は金沢市内の室生犀星記念館へ行くつもりだが、開館までにはまだ時間があるので、その前に一仕事。
小松空港への道すがらに見つけた謎の物体である。掩体壕にしては間口が小さいし形も変なので何かと思ったのだが、帰ってから調べると発電室らしい。(小松空港は旧海軍の航空基地なので、こういったものが残っている)
どうやらここは隣にあるレンタカー屋の敷地らしく、中(入れない)にあったのは、スタッドレスタイヤの山。冬季には履き替えて出すのだろう。
この後、早朝の一発目に加賀中央公園へ行ったのだが、お目当ての物件は無くなっていたので紹介は割愛。そろそろいい時間になって来たので室生犀星を目指す。
室生犀星記念館。昨日の泉鏡花記念館とはうって変わってモダンな建物である。
室生犀星について詳しくは述べないが、「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という詩と、映画にもなった小説「蜜のあはれ」が有名である。加えて、「靴下」なんて泣ける、滂沱の涙が溢れるのである。以下、靴下を引用してみる。
毛糸にて編める靴下をもはかせ好めるおもちやをも入れあみがさ、わらぢのたぐひをもをさめ石をもてひつぎを打ちかくて野に出でゆかしめぬ。おのれ父たるゆゑに野辺の送りをすべきものにあらずとわれひとり留まり庭などながめあるほどに耐へがたくなり煙草を噛みしめて泣きけり。
犀星も興味があれば読んでみては如何、と言いたいが斯くの如く文語体旧仮名遣ひなので(これは鏡花も同じ)今となっては読みにくいかもしれない。
館内の写真は、例によって無い。ただ、お土産にTシャツとだいぶ悩んだ末、蜜のあはれのクリアファイルを買った。でも今でも、Tシャツは欲しいので、次回行ったら買ってこようと思う。
さて、そろそろいい時間なので昼食である。ようやく昨日からの課題、金沢カレーのお出ましである。このネチネチドロドロのルーが、時々食べたくなるので不思議なものである。
昼食を食べたらようやく金沢市内を離れる。さて、次回がいよいよこの旅の山場である。君は、生きのびることができるか!?(そこまで大げさでもないけどね)(続く)
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